「朝食欠食」で日中のパフォーマンスが低下 毎日摂りたい朝ご飯
Tweetみなさんは毎日、朝食を食べていますか? 厚生労働省による「平成28年国民健康・栄養調査結果の概要」では、成人全体の朝食欠食率が男性で15.4%、女性で10.7%となっており、中でも20代は男性37.4%、女性23.1%にも及びます。実は朝食を食べないことが、その日一日のパフォーマンスを低下させてしまうことをご存知でしょうか?
朝食を食べないと、病気のリスクまで高くなる
一日の中で最も食事の時間が空くのは、夕食から朝食までの間です。特に脳は、眠っている間もブドウ糖を消費しているので、夕食でブドウ糖を摂取していても、朝には足りない状態になっています。ブドウ糖が足りなくなると、「イライラする」「だるくて、体が重い」「集中力がなく、やる気がでない」といった症状が表れます。また、ブドウ糖だけでなく、ビタミンB群やビタミンCなど他の栄養素も不足し、不定愁訴が多くなり一日のパフォーマンスを低下させる原因となります。
また、朝に限らず食事を抜くと、次の食事を摂ったときに血糖値が一気に上がります。この血糖値を下げるため、インスリンが大量分泌されますが、インスリンは脂肪を合成させる働きがあります。体温も低下し代謝が落ちるため、食事を抜くことが太る原因ともなるのです。さらに、国立がん研究センターなどの研究チームによって、朝食欠食によって、脳出血のリスクが高まることも分かっています。
朝食で摂りたい栄養素と食品
では、一日のパフォーマンを高めるためにはどのような食品を摂ったらよいでしょうか?
まず、摂りたいのは脳を働かせる栄養素であるブドウ糖を含む「ごはん」です。体をしっかり働かせるために、タンパク質を含む「肉」「魚」「卵」「乳製品」と、ビタミンB群を含む「納豆」も朝に摂りたい食品です。ごはんだけ、パンだけといった偏ったメニューではなく、これらの食品をバランスよく摂ることによって、朝からしっかりと体温もあがりますし、倦怠感がなく集中力のある状態を作ることができます。
三食を食べて生活のリズムを整える習慣を
朝食を食べない人は、夕食の時間が不規則で、内容も偏りがちであるという傾向もみられます。「朝は食欲がない」という人は夕食の時間や内容を見直しましょう。女性にとっては、朝食欠食が体の冷えや、貧血などの不定愁訴を招き、これらが月経を重くし、将来の妊娠出産のリスクとなる可能性もあります。健康を守るために、まずは朝から栄養を体にきちんと取り込み、一日の中で三食を食べる習慣をつけていきましょう。食生活を整えることで、おのずと生活のリズムも整い、日々のパフォーマンスを向上させることができます。