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40万人を越えた体外授精の治療者数と過去最多の出生数

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5万1千人。なんの数字だと思われますか? これは、2015年度に国内で行われた体外受精によって誕生した子どもの数であり過去最多の人数です。日本産科婦人科学会の調べでは、体外受精による治療の件数が初めて40万人を超え、42万4151人になりました。体外受精の方法は年々進歩し、出産件数も増えてはいますが、体外受精による不妊治療を行った42万人のうち、出産に至った人数は5万人に留まっています。体外受精を希望する人の件数を年齢別に比べてみると、40代の希望者が最も多く18万件以上となりました。しかし、40歳で出産に至った割合は9.1%、42歳では4.5%と、母体の年齢が高くなるほど、出産が難しくなる傾向がみられます。


晩婚化にともなう不妊治療の増加

平成29年に発表された厚生労働省政策統括官「我が国の人口動態」によると、男女ともに初婚年齢が上がっており、女性の平均初婚年齢は29.4歳で、平均出産年齢も30.7歳と上がってきています。 厚生労働省政策統括官「我が国の人口動態」31ページより(平成29年)

また、同資料の「母親の年齢階級別出産率の年次推移」でみてみると、30~40代の出生数が増加傾向にあるものの、40代においては出生総数が低いことが分かります。 厚生労働省政策統括官「我が国の人口動態」9ページより(平成29年)

一般的に女性が自然妊娠する確率は30歳で25~30%、35歳で18%、40歳になると5%といわれています。つまり女性が社会で活躍し伴い晩婚化が進むことで、いざ子どもをもうけようと思った時には、自然妊娠できる確率が下がっていた、ということが起こりやすい状況になっていることが分かります。結果的に妊娠の確率が大きく下がる30代後半あたりから不妊治療に取り組み、体外授精を受けている人数が増加しているのです。


「産める体」を意識して守る

誰しも年齢を重ねることを避けることはできません。ただし、健康を意識し守ることはできます。健康に気を付けている人と、不摂生をしている人とでは同じ年齢でも体力などに差がでてきます。妊娠についても同じことがいえるのではないでしょうか。将来的な妊娠を望む場合は、早い段階から「産める体」を意識し、守ることが大切です。一つの目安となるのが生理です。女性ホルモンの分泌が減りはじめると、生理に変化が起こります。不規則な生活やストレスで生理が乱れる、生理が止まるなどの症状が現れた時は要注意です。忙しいからという理由で病院にかからず、そのままにしておくと不妊の原因になりかねません。


プレコンセプションケアは日々の積み重ねから

「今はまだ、仕事を始めたばかりで結婚も出産も考えていない」という方でも、「将来赤ちゃんを産んでみたい」と考えているなら、いまからその準備を始めることはけっして早すぎることではありません。毎日の食事が体を作り、適度な運動が体を強くします。まず、すぐにできることは三食をバランスよくしっかり食べること。忙しい毎日の中でも睡眠をしっかりとる習慣をつけること。こうした日々の積み重ねが、10年後の「産める体」を作るのです。

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