成人の感染が流行中! 妊娠時に避けたい「はしか(麻疹)」と「風疹」
Tweet近頃、成人のはしか(麻疹)の感染拡大がニュースになっています。はしか(麻疹)は、空気、飛沫、接触によってウイルスに感染するものです。非常に感染力が強く免疫をもっていない人はほぼ100%感染するといわれおり、一度感染して発症すると生涯免疫は持続します。
はしか(麻疹)と風疹とは? 症状と抗体
はしか(麻疹)とともに気を付けたい感染症に風疹があります。どちらも、発症すると発熱と発疹がでるもので、近年では成人間で感染が拡大しています。子どもの頃に罹ることが多い感染症ですが、症状が似ているため、はしか(麻疹)と風疹のどちらに罹ったのかがはっきりせず、抗体を持っているかどうかわからない、ということもあるようです。
予防接種歴や罹患経験が不明な場合は、医療機関で抗体価を検査することができます。また、抗体をすでに持っている場合でも予防接種を受けることに問題はないので、不安がある場合はワクチンを接種しましょう。
妊娠時には要注意! 赤ちゃんにも影響が出る、はしか(麻疹)と風疹
はしか(麻疹)も風疹も大人が罹患すると重症化することがあります。特に注意したいのは、妊娠中です。妊娠中にはしか(麻疹)に罹ると、流産や早産のリスクが高まります。風疹に罹ると、赤ちゃんの目、耳、心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」となる可能性が高まります。妊娠していない場合はMRワクチンを接種することで、はしか(麻疹)と風疹の両方を予防することができます。
接種後2か月は避妊が必要ですので、妊娠を考えている場合は、早めに予防接種を受けましょう。すでに妊娠中の場合は、接種できないので、夫や家族に予防接種を受けてもらう、流行地域や人込みを避けて感染を予防するなどしましょう。また産後には、次の妊娠に備えてワクチンを接種しましょう。
はしか(麻疹)と風疹の予防接種を受けていない可能性がある世代
昭和54年(1979年)4月~昭和62年(1987年)10月生まれ方は、はしか(麻疹)と風疹の予防接種を受けていない可能性が高くあります。2011年頃風疹が流行した背景には、この世代が風疹ワクチンの導入されていない国を出張などで訪れて感染し、国内に広まったとみられています。該当する世代の方は特に注意が必要です。はしか(麻疹)も風疹もワクチンによって予防することがでるので、女性はもちろん、男性も自分の抗体を確認し感染を防ぎましょう。