防ごう! 性犯罪・性暴力! 望まない性的行為の被害者を増やさないために(前編)
Tweet性犯罪・性暴力は、「いつ、どこで、だれと、どのような性的な関係を持つかは、あなたが決めることができます。望まない性的な行為は、性的な暴力にあたります。性的な暴力は、年齢、性別にかかわらず起こります。また、身近な人や夫婦・恋人の間でも起こります。(内閣府・男女共同参画局)」というように、誰にでも起こりうるものです。心と身体の持ち主である本人が、望まない性的な行為は全て性犯罪・性暴力です。
性犯罪・性暴力の現状
セクシャルハラスメント、痴漢、レイプ…呼び名が変わっても、いずれの行為も許されざる性犯罪・性暴力です。内閣府が令和4年に行った調査(※1)では、男女合わせた性犯罪の被害経験者の中でも、女性は約14人に1人という大変高い割合で、「無理やり性交等をされた」という経験を持っていることが明らかとなりました。この加害者は「交際相手・元交際相手」が最も多く、次いで「配偶者(事実婚や別居中を含む)」となっています。
同じく、内閣府が発表した16歳から24歳の若年層の性被害の実態調査(※2)では、4人に1人が何らかの性暴力被害に遭っていることも明らかになっています。男女ともに「言葉による性暴力被害経験」が最も高く、「身体接触を伴う性暴力経験」が続いています。ここでも、加害者は「交際相手・元交際相手」が最も高く、次いで「通っていた(いる)学校・大学の関係者(教職員、先輩、同級生、クラブ活動の指導者など)」となっています。つまり、性犯罪・性暴力の加害者は、“見知らぬ誰か”よりも、“よく知っている相手”であることが多いのです。性犯罪・性暴力は特定の誰かにだけ起こる特別なものではありません。誰しもが日常の中で被害に遭うリスクを抱えているのです。
(※1)内閣府男女共同参画局「内閣府における性犯罪・性暴力対策の取組」(2022年)
(※2)株式会社リベルタスコンサルティング「令和3年度若年層に対する性暴力の予防啓発相談事業 若年層の性暴力被害の実態に関するオンラインアンケート及びヒアリング結果」(2022年)
もしも被害の相談を受けたら
あなたがもし大切な誰かから、性犯罪・性暴力の被害に遭ったことを相談されたら、安全な場所で、まずその方の話をよく聞きましょう。無理やり話を聞きだしたり、否定や決めつけをせず、自発的に話すことを傾聴します。その上で、警察に被害届を出したい、専門機関に相談したい、という意思を示すようであれば、付き添ってあげることができます。被害に遭われた方は身体だけではなく、心も深く傷ついています。「絶対にあなたは悪くない」という言葉を忘れずにかけてあげてください。
群馬県性暴力被害者サポートセンターSaveぐんま ☎︎ 027-329-6125
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(全国共通)
携帯電話、NTTアナログの固定電話から ☎︎ #8891 (はやくワンストップ)
NTTひかり電話からは ☎︎ 0120-8891-77