ジェンダーギャップ指数は114位! 女性の働き方と長時間労働のリスク
Tweet2017年11月に、世界経済フォーラム(WEF)が発表した、世界各国の男女平等の度合いを示した2017度版「ジェンダー・ギャップ指数」によると、調査対象144ヶ国のうち日本は前年より3つ順位を落として、過去最低の114位となりました。 日本では、2016年4月に女性活躍推進法が施行され、数値目標を盛り込んだ行動施策の策定・公表などが国や地方公共団体、民間企業などの事業主に対して義務付けられ、300人以上の労働者を抱える事業主に対しては、2020年までに女性管理職の割合を30%にするよう求められていますが、WEFの調査からも分かるように、女性の活躍が実現されているとはいいがたい状況です。
経済におけるジェンダーギャップは世界で114位
ジェンダーギャップ指数は、経済、教育、政治、健康の4分野で分析されています。教育でみると、識字率は世界1位であるにもかかわらず、高等教育の進学率は101位。経済では4つ順位をあげても114位と低く、その背景には男女の収入格差。また専門職や技術職で女性が少ないことが上げられます。また、女性閣僚や議員が少なく、政治では20順位を下げて123位となっています。 この背景には日本における、男性を主体とした働き方や、「男性は仕事、女性は家庭」といった性別役割分担意識が根強いことも理由としてあげられるでしょう。さまざまな取り組みがなされ、働き方改革が図られています。しかし、男性的な働き方で女性が”産み育て”と”社会で活躍する”のは難しいことです、実際に、女性の長時間労働に関して医学的な見地からも注意が必要であるという研究結果も出てきています。
女性の長時間労働におけるリスク
アメリカのオハイオ州立大学が7,500人の女性に30年以上に渡って調査した研究では週に平均60時間の労働を30年以上続けている女性は、2型糖尿病、がん、心臓病、関節炎の発症リスクがそれぞれに上がると報告されています。女性は長時間労働によりストレスが溜りやすいこと、健康管理が難しくなることなどがこれらの原因として挙げられています。この調査では、働く女性にとって食事や運動などの健康管理の必要性も指摘されています。また、男性の長時間労働者には同様のリスクがみられないことも分かっています。 研究者は「若い頃の働き方が将来どういった影響を与えるのかということについて考えていない人が多く、20代、30代、40代の女性は、人生の後半に起こる問題を自分自身で作り出しているのです」と警鐘を鳴らしています。
女性ならではの健康管理
では、女性が自身の健康について留意するべき点はどんなところにあるでしょうか? バロメーターのひとつとして、生理が上げられます。個人差はありますが、月経がはじまった日を一日目と数え、次の生理が来るまでの日数が、25~38日が平均的な月経周期です。ストレスなどによるホルモンバランスの変化によってこの月経周期が乱れたり、生理が止まってしまうなどしたときには注意が必要です。体からのサインを見逃さずに婦人科を受診するよう心がけましょう。