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産前産後のママを心身ともにサポート!「里帰り出産」の心構えと注意点

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妊娠がわかったら、早めに決めるべきことのひとつに「出産する場所」があります。その選択肢として、自分の実家(もしくはパートナーの実家)に帰省して産む「里帰り出産」があります。ベネッセ教育総合研究所が行った「産前産後の生活とサポートについての調査」によると、出産時に里帰りをした割合は58.2%。実に6割近い人が里帰り出産を選択している現状です。

里帰り出産と産後の過ごし方

里帰り出産は、実家に帰って両親など近しい人に頼りながら、産前産後を過ごすものです。特に、産後6~8週間は「産褥期(さんじょくき)」と呼ばれ、母体が妊娠前の状態に戻るための大切な期間。赤ちゃんのお世話以外の時間は、しっかりと体を休ませることが第一です。この時期に育児も家事もと無理をしすぎると、体力の回復が遅れるだけでなく、寝不足や精神的負担が重なることで産後うつなどに発展する恐れがあります。

さらには、更年期の健康状態にも影響を及ぼすと言われています。里帰り出産によって身の回りのお世話や家事を引き受けてもらえることで、心身ともにリラックスして休息できるでしょう。ただし、実家や義実家の両親が日中働いているなど、産後のサポートが頼めないケースも少なくないため、里帰り出産を希望する場合は事前に家族で相談しておくことが大切です。

一方で、長期間パートナーと離れることによってコミュニケーション不足が生まれる点や、パートナーにとっては父親としての実感がすぐには湧きづらいことが懸念されるかもしれません。また、里帰り中は両親のサポートがあって心強い反面、いざ自宅に戻ったときにすべてを一人でこなさなくてはならず、そのギャップがストレスになることも。出産前後のコミュニケーションや産後の役割分担について、パートナーとよく話し合っておくとよいでしょう。

里帰り先の距離によっては出産の立会いが難しいことがありますが、家族も一緒に過ごせる産院を選ぶ、近くの宿泊施設を探すなどしておくと安心です。なかには、途中で産院が替わることに、少し不安を感じる人がいるかもしれません。しかし、かかりつけ医と帰省先の産院の連携が取れていれば問題ありません。不安な点があればその時々に、些細なことでもためらわず質問して解消しておきましょう。

里帰り出産までに準備すること

里帰り出産をすると決めたら、まずは出産する産院を決めて、分娩の予約・申込みをしましょう。里帰り前に、病室や分娩室を見学できるところもあります。ただし、時期によっては分娩予約がいっぱいで受け入れてもらえない場合もあるため、早めの予約が必須です。同時に、診察スケジュールや入院のために準備するものなどを確認しておきましょう。その後、里帰り前まではかかりつけ医で妊婦健診を受け、紹介状を作成してもらいます。病院によって多少異なりますが、遅くとも34~36週までには紹介状を持って里帰りをし、分娩予約を入れた産院にて妊婦健診を受診します。

両親・母親学級や助産師外来など、出産までに受けておきたい教室もあるため、少し余裕をもって里帰りしておくと安心です。里帰り前に一時帰省するタイミングがあれば、これらの学級や教室に参加しておくのもよいでしょう。出産後は実家でゆっくりと過ごし、一か月健診で母子ともに問題ないと診断されたら、良いタイミングで自宅に戻り、いよいよ赤ちゃんを迎えた新しい家族での生活のスタートです。

里帰り出産の注意点

下記に該当する場合、またこれ以外にも何か気になる点があれば、事前に里帰り先の産院に相談しておきましょう。

●内科疾患などの合併症がある
●前置胎盤など産科的リスクがある
●逆子、高血圧など妊娠経過に何らかの異常がある
●分娩方法を特別に相談しておきたい
●その他あらかじめ医師に相談しておきたいことがある

なお、里帰り先の産院で妊婦健診補助券が使えない場合は、一旦全額実費での支払いとなりますが、後日役場に申請すれば補助金の範囲内で還付してもらえるため、あらかじめ請求方法や必要な書類などをチェックしておきましょう。ただし、居住している市町村と委託契約しているなど、産院によっては使用できるケースもありますので、事前に問い合わせておきましょう。その他、立ち会い出産が可能か、上の子がいる場合は託児施設の有無や同室の宿泊が可能かなども、産院に確認しておくと安心です。また、妊娠の経過が順調な場合であっても、帰省する際の移動手段はできるだけ母体に負担のない方法を選びましょう。

里帰り出産は、産前産後のママの心強いサポートです。実家を頼れる場合は、ぜひ検討してみましょう。難しい場合は、自治体の支援や民間のサービスなど、できるだけ母体の負担を軽減させられるような産後ケアを利用してはいかがでしょうか。

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